ハイキングに出かけた後、最寄駅に帰り着くと、もう夜の10時すぎだった。

自転車置き場に向かうと、若い警察が2人、うろうろしておる。

盗難自転車を探してるのか、それとも単なるパトロールなのか。

どちらにせよ、やばい。

わたしの折りたたみ自転車には、照明がついておらん。
このまま帰れば無灯火で、説教される・・・。

平静を装い、自転車を見つけて鍵を開ける。
視線を感じたので、
「なんかありました?」と先手必勝、聞いてみた。

「いや別に。こんな遅くに  学校帰り  か?」

学校・・・学校・・・学校?

およそ10年前にもう縁切りましたよ、そんなの。
うれしいこと言ってくれるね。おそらく5歳はわたしより若い、おまわりさんたら。

「ううん、山に登ってきて、いまから帰るとこ」
ご期待通り、にっこり笑ってかわいく答えてあげた。
ま、スマイル0円やし、振舞ってやるって気持ちでね。

「そうかそうか。じゃ、気ィつけてな〜」

無灯火に気づかれず、わたしは手厚く見送られた。
よく考えると、暑さのあまり上着を脱ぎ、
いわゆる「ポロリ」(from水着だらけの運動会)度数の高い、
色っぺえキャミソール一枚になっていたので、

最初、余計な視線を集めたのかもしれなかった。
そして結局は、幻惑させて事なきを得た。

久しぶりに、女で得したかな。


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